ICPCについて
特定非営利活動法人
今治シビックプライドセンター
青陽孝昭
今治城は今から400年以上前に蒼社川と浅川の間にあった三角州に築城されました。海に面したこの城には、内堀、中堀、外堀からなる三重のお堀で囲まれていました。堀の一部には海水が引き込まれ、干満に応じて海水が交換するように設計されていました。
現在は内堀のみ残される形となっていますが、水路により堀と今治内港が結ばれており、海水の交換が行われています。
お堀では様々な魚が確認されており、多くの市民、観光客の目を喜ばせています。
この環境は近い未来、そして将来に渡って大丈夫なのかという疑問を持ちこの事業を始めました。
事業の目的
今治城復元イラスト(香川元太郎画:今治城蔵)
日本のお城で海水のお堀があるのは今治城の他には、香川県の高松城、大分県の中津城などごくわずかしかありません。今治城のお堀は人工的な磯の環境になっており、ウミウシやアメフラシなどが観察できる貴重な生態系が形成されています。しかしこの貴重な生態系も将来に渡って大丈夫なのかは誰にもわかりません。
今治のシンボルであり、毎年多くの観光客が訪れる場所を、子どもたちと調査・改善そして保存することにより、海洋教育を活かした持続可能なまちづくりを目指します。
お堀の環境保全活動がシビックプライド(街の誇りや愛着)に繋ると私たちは信じます。この事業を礎にし、市民・行政・関係機関が協働する仕組みを構築し、海洋環境への意識を高める新しいシンボルとしての今治城を全国に発信していきます。
連携者紹介
愛媛県総合科学博物館 専門学芸員
小林 真吾
日本大学大学院理工学研究科修了。
幼い頃から山菜・キノコ狩り,磯遊びに親しみ,自然を伝える仕事に就きたいと考え,博物館の学芸員に。
最近は,海辺の生物観察指導のほか,藻類の調査,古い自然史標本の研究に力を入れている。
水草研究会会員、愛媛植物研究会会員
藤原 陽一郎
瀬戸内海の海洋漂着物の調査研究に携わる。海岸清掃や海の生き物観察指導にも参加。ビーチクリーンへの協力のほかに、自然科学をテーマに活動を継続。
また、淡水緑藻のシャジクモ科の調査では、県内のため池、水田環境、汽水環境を網羅的に調査し、「愛媛県で確認されたシャジクモ科のリスト」を執筆中。
水草研究会、愛媛植物研究会に所属し、研究成果を発表している。